生きる喜び 十


エイコ 君を春の風にたとえてみようか
春風が南の海から温かい空気を運んできて
通り過ぎたところを若葉や花で飾るように
君がゆくところには新しい愛が芽生える

春風が冬の名残の氷をとかすように
君の笑顔は凍りついた人の心を和ます
春風のそよぐ気配が小鳥のさえずりを招くように
君のはずんだ声は子どもたちを元気にさせる

南風も時には春の嵐となって
木の枝をなびかせ帽子を吹き飛ばす
君が時折不安な表情を見せると
周囲の人たちも不安な気分に駆られる

でもエイコ 君は春の風のように快活だから
いつまでも不安な顔でいるわけはない
君は春風を胸いっぱいに吸い込んで
笑顔をはじけさせながら歩いていく




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作者:愛の詩人とその恋人
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