緋色の愛 二


昨夜は不思議な夢をみたわ
わたしは青い馬にまたがって
森の中をさすらっていたの
木はわたしが進むにつれ左右に開き
わたしを通りやすくしてくれた
そして枝をわたしのほうへ伸ばして
わたしの肩や背中 胸などをなでるの
わたしは気持ちよくなるのを感じたわ

あなたはフロイトなんか持ち出して
それに性的な意味を持たせたいのね
木が開くのは男を受け入れるため
女が股を開くことを意味し
枝が伸びてくるのは手の隠喩
男の愛撫を欲しがってる証拠
そんなことばかりあなたは言うのね
しょうもなくエッチなエセ学者さん

でも夢の中のわたしは
青い馬がリズミカルに歩くたびに
馬の揺れにわたしの腰の動きを合わせ
お尻のあたりに心地よい刺激を感じた
たしかにあれはセックスのときの
あの感じと似ていなくもなかった
これってもしかして女の夢精かしら
あなたの言うこともうそばかりじゃないのね




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作者:愛の詩人とその恋人
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