緋色の愛 一


ああ こうしてわたしはだんだんと
愛の深淵にはまり込んでゆき
その底に何があるか分ってながら
深みへ深みへと沈んでゆく

なにがわたしを駆り立てて
この深みへと沈ませるのでしょう
まだ戻れる余地はあったのに
どうしてこんな道を選んだのでしょう

あなたをはじめて受け入れたとき
喜びと後悔がもつれ合ってた
その喜びは消してしまうには
あまりにも甘美で強烈すぎた

もうこれっきりにしようと
何度も心にいいきかせたけれど
わたしはこうしてあなたの胸に
再びもどってきてしまう

わたしのそばに裸のままで
寝息をたてているのはあなた
それが夫でなくあなたであるのが
わたしには夢をみているよう

わたしはどうしたらいいのでしょう
これからもずっとあなたの誘惑を
受け入れ続けていくのでしょうか
もう後へは引き返せないのでしょうか




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作者:愛の詩人とその恋人
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