愛のときめき 一


エイコ イチョウの枯葉が舞い散って
街の景色がセンチメンタルに見えるね
雪のように乱れ飛ぶ枯葉の中を
ぼくらは肩を並べて歩いていく

君と始めて出会って以来
ぼくらは一つの仕事を共通の目標にして
ふたりで助け合ってがんばってきたね
時にはつまずき 時には後戻りしながら

エイコ 君は頭がよくて美しいから
ぼくはいつでも君を頼りにしてきたよ
君はぼくの足りないところを補い
時にはぼくのできないことまでやってくれる

おかげで今日の仕事もうまくいった
だから君と肩を並べて歩きながら
こうして黄昏時の街の雰囲気に浸れる
ぼくは充実感と君への感謝でいっぱいだ

でも今日のぼくはいつもとは違う感じが
心のなかにわだかまっているのを感じる
肩越しに垣間見る君の凛とした顔に
ほのかな恋心のようなものをそそられるんだ

エイコ 君は頭がよくて美しいだけでなく
心もやさしいからぼくの気持がわかるだろう
ぼくはいつも君を頼りにしてきたけれど
その頼る心が君を慕う心に変わったんだ

ぼくらの目の前では無数の枯葉が舞う
枯葉がぼくの肩に落ちる 枯葉が君の髪に触れる
ぼくらの足元には無数の枯葉が折り重なって
黄色い絨毯のようだ ぼくの切ない心のようだ




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作者:愛の詩人とその恋人
編集者兼著作権管理者:壺齋散人
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