心の叫び 一


そんな恥ずかしくなるようなこと 
平気で聞かないで欲しい
夫とわたしとの関係は
あなたとは関係のないこと

たしかにあなたと出会ってから 
夫が疎ましくなったわ
でも夫がしつこく求めるときは 
仕方なく許すこともあったの

あなたと出会ってしばらくの間は
夫の求めに応えていたわ
でもいまはとても そんな気になれない
求められても 許す気になれない

そんなとき夫はかっとなって
わたしをさんざんに非難し
ほかに男ができたから
そんな態度をとるんだと責める

それでもわたしが許さないと
夫はますます逆上し
無理やりにわたしを裸にして
強姦することもあるわ

この前もあなたと逢った後
夫はわたしの帰りを待ち構えていて
目をあわせるといきなり襲い掛かってきた
男と一緒だっただろって叫びながら

そしてわたしの着てるものを剥ぎ取って
わたしの下半身をむきだしにさせ
下腹部を荒々しく探ろうとしたり
体中の匂いを嗅ごうとした

わたしは四つんばいにさせられて
背後から力ずくで腰を抱えられ
あなたを受け入れて間もないあそこに
たけり狂った肉の棒を突き立てられた

夫の精液があなたの精子と
おなかの中で混ざり合うのを
こみ上げる嗚咽を押し殺して
歯を食いしばりながら耐え忍んだわ

そんな恥ずかしい出来事を
思い出させるようなことを
平気で聞かないで欲しい
恥ずかしさで体中が震えるから




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作者:愛の詩人とその恋人
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