愛のときめき 十二


ほんとうにびっくりしたわ
どうしていいかわからなかったわ
だってあなたは手を伸ばしてきて
いきなりわたしを抱きしめたんだもの

桜の花が咲き広がってる樹の下で
わたしたちは並んで寝そべってた
ピンクの花の先には青い空がひろがり
わたしの心も伸びやかに広がっていた

春の気配にうっとりとしていたの
そばにあなたがいてくれてうれしかったわ
でもいきなり抱かれるなんて思わなかった
だからそのときはほんとにびっくりしたの

でもあなたを拒絶する気持は無かったわ
だからそのまま抱かれていたの
あなたは少し興奮して
顔が赤らみ 息遣いも荒かった

お昼を食べ終わって職場に戻ったら
まわりの視線がすごく気になったわ
わたしたちの秘密をこの人たちに
もう知られてるんじゃないかと思って

ほんとうにびっくりしたわ
どうしていいかわからなかったわ
だってあなたはわたしの不意をついて
いきなり胸に抱きしめたんだもの




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作者:愛の詩人とその恋人
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