愛のときめき 八


エイコ ぼくはなぜか君のお尻に愛着したんだ
君のお尻は決して大きいわけではないけれど
華奢なウェストとカモシカのような脚に挟まれて
君の存在全体がそこに輝いているような迫力がある

君のお尻は決して肉付きがよいわけではないけれど
かえってぴっちりとひきしまって小気味よい双丘が
君が歩くたびに小刻みに震えて心地よい形を描く
ぼくはぞくぞくするような魅力を感じるんだ

だからぼくは機会を盗んでは 君のお尻を見ようとする
君が歩いているときはもちろん 真っ直ぐ立っているときも
ぼくは君の後ろに下がったり 君を遠くから眺めたりして
君のお尻がどんな動きかたをしているか知りたくなるんだ

でもぼくが君と一緒にいるときには
君はぼくにぴったりと寄りそうように求めるから
ぼくには君から距離をおいて 君のお尻をゆっくりと
眺めていられる余裕がない それが残念で仕方ないんだ

それでぼくは一策を弄し 時たま君をハイキングに誘う
広い自然の中でなら ぼくらは伸びやかな気分になるあまりに
手をつなぐばかりでなく 思い思いに跳ね回ったりして
ぼくにも遠くから距離を置いて 君のお尻を見るチャンスがある

そんな折にひっそりと 盗み見する君のお尻は
自然の中に解き放たれ 脈動する喜びに溢れて
自由奔放に動き回り はちきれそうな勢いがある
そんな君のお尻に ぼくはしゃぶりつきたい欲望を感じる

エイコ ぼくはなぜか君のお尻に愛着したんだ
君のお尻は君の中心にあって 生命の躍動に溢れている
心がお尻に宿っているとしても ぼくは不思議には思わない
君のお尻には君の存在が 輝いてるような迫力がある




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作者:愛の詩人とその恋人
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