生きる喜び 十六


エイコ 君は仲のよい友達が死んで
すっかりしょげこんでいるね
そして人間なんて死んでしまえば
何の意味もないなどという
でも人生は意味を持つためにあるのじゃない
それは生きられるためにある
生きてることこそが
人間であることの証だよ

それでも君は人が死んで
生きてることをやめてしまえば
やはり何の意味もなくなるわ
だから人間ははかないなどという
君のいうことはそうかもしれないけど
それでは死んだ人が気の毒だし
生きているぼくらだってやるせない
やはり今を生きることが大事だよ

人間が生きるってことは
漢字を見てよくわかるとおり
人と人との間で生きること
人間は一人ぼっちでは生きていけない
人と交わり 人のぬくもりを感じ
人をいつくしみ 人を受け入れる
そうだよエイコ 人間は人を愛することで
人間としてすばらしく生きることができる




前の詩へHOME目次次の詩へ


 


作者:愛の詩人とその恋人
編集者兼著作権管理者:壺齋散人
All Rights Reserved (c) 2009
メール: chimei_an05@yahoo.co.jp