タワーブリッジ
Tower Bridge…..A view from the north bank of Thames River. The bridge is the
gateway to the capital. Over 900 times a year the roadway parts and lifts
to let tall ships pass through.
タワーブリッジが千八百九十四年に架けられるまで、ロンドン橋より下流には橋が架かっていなかった。ロンドンは古来英国最大の港であり、多くの船が出入りしていたので、その運航が優先されていたのである。だが十九世紀の後半になると、ロンドンのイーストエンドにも市街化が進み、架橋の必要性が高まってきた。そこで、新しい技術を駆使して、舟運と陸上の交通を両立せしめる施設が作られた。
バスキュールと呼ばれる可動式の橋道が左右に開き、その間を船が通過するというもので、日本の勝鬨橋の先駆者に当たるものである。勝鬨橋はもはや開くことはなくなったが、この橋は今でもその機能を存分に発揮している。
バスキュールは蒸気力で動き、わずか一分で八十五度の角度に開く。千九百五十二年、開きかかった橋道をバスが通りがかり、危うく川に落ちそうになったことがあるそうである。