代々木公園(34×25cm ヴェランアルシュ 2005年3月)

東京都心周辺に存在する公園の中で、代々木公園は規模の最も大なるものである。広大な空間は明治神宮の杜に接し、芝生の広場に影深き木々が並んださまは洋風の開放的なイメージに満ちている。渋谷や青山に近いことから、若者のカップルや子どもづれの姿が絶えない。都心のビル群の傍らにぽっかり開けたオアシスともいうべきところだ。

ここにはもと陸軍の錬兵場があった。明治の末、都心に近い青山から南豊島御料地に接するこの広大な畑地に移転してきたのである。敗戦後は米軍に接収され,ワシントンハイツと呼ばれて米兵のキャンプとなったが、東京オリンピックを機会に返還され、キャンプの建物は選手村として利用された。そして、オリンピック終了後公園として、一般市民に開放された経緯がある。

初春の一日、わたくしは原宿の駅で降りて公園を散策し、さらにNHKの脇を通って渋谷方向へ歩いてみた。これはその折に描いた絵である。芽吹き始めたケヤキの枝先がまだ肌寒い大気に霞んで見えた。






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