水彩で描く東京風景
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清泉女子大学:水彩画・東京風景



清泉女子大学(25×24cm ヴェランアルシュ 2005年3月)


描く会の月例スケッチに参加して清泉女子大学を訪れたのは3月も下旬の春らしい穏やかな日差しの日であった。品川駅で下車しプリンスホテル南側の坂道をゆっくり上がってゆくと、やがて馬の背中のような稜線にさしかかり、そこから道は下り坂になる。大学の建物はこの下り坂の中腹にあった。

これはもと島津家の屋敷で、ニコライ堂や古川邸を手がけたジョサイア・コンドルが設計し、大正の初年に建てられたものである。現存する洋風建築としては非常に価値の高いものだとされている。昭和初年、島津家では家産の傾きを理由にこれを処分し、一時日銀の手に渡ったが、戦後横須賀の私学清泉学園が買収して校舎とした。

この日学校側の計らいで、描く会では校内に立ち入り詳にスケッチすることを許された。建物内に入ることはできなかったが、装飾豊かな外観を存分観察することができた。分けても大きな特徴はバルコニーのスペイン風デザインと正面部に施されたコーナーストーンである。




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