水彩で描く東京風景
HOME ブログ本館東京風景写真 東京建築遺産 東京の祭プロフィール掲示板


神田やぶそば:水彩画・東京風景



神田やぶそば(28×35cm ヴェランアルシュ 2004年8月)


伊勢源とは通りを隔てた反対側は淡路町である。その一角、伊勢源の斜向かいに神田やぶそばがある。やぶそばの名を冠した店は関東各地に分布し、更科と人気を二分しているが、この店はその中の総本舗とでもいうべきものである。やぶそばの由来については、司馬遼太郎が「街道を行く」シリーズの中で考証しているので、読んだ方も多いだろう。それ以来この店はすっかり有名になり、いまでは日本中からそば好きが押しかけて来るそうである。

更科そばが白っぽい肌をしているのに対し、やぶそばは見た目の黒さが特徴である。これは材料処理の相違のためで、更科がそばの実の中心部だけを使うのに、やぶそばは外皮に近い部分まで使うため、このような色になるそうな。

折角スケッチまでしたのだから、この高名なそば屋に入ってみようとも思ったが、店の中は満員で、外にも席待ちの客があふれているのを見たら、さすが気の長いわたくしも辟易して退散した次第であった。




HOME目次 次へ









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2015-2021
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである