日比谷公会堂



日比谷公会堂

所在地: 千代田区日比谷公園
建築年: 昭和4年(1929)
設  計: 佐藤功一
施  工: 清水組
構  造: 鉄筋コンクリート造地上6地下1
特  徴:  ゴシック風の垂直性を強調した
      建物 塔を戴いている







日比谷公会堂は、東京市政調査会と一体の建物として建設されました。市政調査会とは、東京市長後藤新平がニューヨークの市政調査会に習って、独立の調査研究機関として設立したものです。その趣旨に安田善次郎が共鳴し、多額の資金を出して、市政会館及び公会堂の建設をすすめました。

震災後、復興事業の目玉として建てられたこの建物は、日本で初の本格的コンサートホールとして、西洋音楽の普及に大きな役割を果たしてきました。また両国公会堂も同時期並行して建設されています。


建設に当たっては、公開設計競技が行われ
その結果、佐藤功一の案が採用されました
佐藤は早稲田大学建築学科の教授で、大隈講堂などを設計しています

ネオ・ゴシックの外観を取り入れ、両側から中央の塔に向かって
せりあがっていく様が 垂直のイメージをいっそう引き立てています
塔の最上部まで42メートルもあるといいますから
普通の建物なら10階以上のものに相当します
出来上がった当時は 周囲のビルをも睥睨するかのような
威容を誇ったに違いありません

今日では 公園内にこんな高い建物は建てられません
当時は復興への強い意志が この建物に注がれていたものと思われます







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