漢詩と中国文化
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楽府歌辞:日本語訳と解説



楽府は、古体詩、近体詩と並んで中国の韻文の三大様式の一をなすものである。曲をつけて歌うものであることから、樂曲ともいうべきものであり、その詩文を歌辞といった。題名には、歌、行、引、曲、吟などの文字を冠したものが多い。

楽府の名称は、前漢の恵帝時代に作られた楽府令、武帝時代の楽府署に由来する。いづれも音楽をつかさどる役所で、趙國、秦國、楚國など各地の歌謡を集めた。その点では詩経国風のひそみに倣った側面もある。武帝の時代には民謡を収集するほか、司馬相如、李延年などが当世風の歌曲を作って、新風をふきこんだこともあった。

楽府は唐宋の時代になって多いに栄えた。とりわけ宋代には、蘇軾の東坡樂府、張可久の小山樂府などが人口に膾炙したといわれる。これに対して漢以前のものを古楽府と呼んで区別している。残されている歌は膨大な数に達するが、その曲譜についてはほとんど失われてわかっていない。




楽府歌辞:戦城南
有所思:古楽府
上邪:古楽府
腸中車輪転ず(古歌と悲歌:楽府歌辞)





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